ここでは楽曲制作に関係のある用語を五十音順で簡潔に解説しています。随時更新中です。
用語辞典一覧
あ行
♪アウトボード
実機のコンプやEQなどのハードウェアのエフェクト。
♪アウトプット
出力信号や機器の出口。
♪アタック
音の立ち上がりのこと。
♪アンビエンス
部屋鳴りのこと。オフマイクで録音された音を指すことが多い。
♪アンプシュミレーター(アンシュミ)
ギター・ベースなどのアンプの音を再現するエフェクト・機器。
♪AVID(アビッド)
アメリカの音響関連機器メーカー。レコーディングスタジオ標準DAWのProToolsで有名。
♪EQ(イコライザー)
周波数を調整して音質を整えるエフェクト。ミックスでの使用機会は多い。
♪移調
曲そのもののキーを変更すること。主に歌い手が既存曲を自分の歌いやすいキーに変更することに用いられる。
♪一発録り
バンドなどの場合は全パート同時に録音することを指す。最初から最後まで通して録音する意味で使われることもある。
♪インサート
トラックにプラグイン・音源などを挿入すること。
♪インストゥルメント
楽器のこと。DAWでソフト音源やシンセを挿入するトラックをインストゥルメントトラックという。
♪インプット
入力信号や機器の入り口。
♪インポート(読み込み)
DAWセッション・プロジェクトにオーディオやMIDIなどのデータを読み込むこと
♪打ち込み
MIDIのソフト音源で楽曲を作成すること。
♪AD/DAコンバーター
現実の音であるA(アナログ)と、パソコン内の音D(デジタル)を変換するもの。
♪エキサイター/エンハンサー
倍音をコントロールして音を前に主張させるエフェクト。
♪エクスポート(書き出し)
DAWセッション・プロジェクト内の音を他の外部機器・ソフトウェアで再生できるように抽出すること。
♪エフェクト
音を変化させるプラグイン・機器のこと。
♪mp3(エムピースリー)
圧縮された音声ファイル形式の1つ。使われることが多い圧縮ファイル形式であり、データ容量を軽くする目的で使用されることが多い。
♪エンコード
DTMでは主に歌ってみたなどで、音源と動画を合わせることに使われる。
♪オーディオ
音声のこと。または音響機器を指す。音声を記録するトラックをオーディオトラックと言い、波形として読み込まれる。
♪オーディオインターフェイス(オーディオIF,AIF)
マイク・楽器・スピーカーなどをPCに接続する仲介機器。高音質な録音・動画配信に欠かせない。詳細は下記の記事で紹介しています。
♪オートメーション
音量やエフェクトのかかり具合などを設定し、機械で自動調整させること。
♪音割れ(クリップ)
音のピーク(音量最大値)を超え、音にノイズや歪みが生じてしまうこと。
♪音圧(ラウドネス)
音の密度・迫力のこと。単純に音の大きさを指す音量とは少し意味が異なる。
♪オケ
歌が入っていない音源・カラオケのこと。オフボーカルとも言う。
♪オフマイク
楽器から距離を離して立てるマイク。音を遠くしたり部屋鳴りも取り込みたいときに使うマイキング。
♪オンマイク
楽器に限りなく近い位置に立てるマイク。狙った音をピンポイントで集音するときに使うマイキング。
か行
♪ガイドメロディ(ガイドボーカル,ガイメロ)
歌をサポートする正確なメロディ。楽器で表現されることもある。
♪キー(調)
どの音をメインに使って曲を進行させていくかを決める概念。
♪Cubase(キューベース)
ドイツのSteinberg社が手がける日本トップクラスのシェアを誇るDAW。非常に使いやすく初心者にもおすすめ。
♪クォンタイズ
MIDIデータの微小なリズムのズレを1番近い音符に自動で合わせる機能。
♪クリック
メトロノームのこと。テンポ(BPM)を正確に刻む機器。
♪グリッド
DAW内の小節・拍・音符などを示す基準線。グリッドに合わせると正確なリズムとなる。
♪クリップ
2種類の意味がある。
- 音割れすること
- MIDIデータやオーディオデータが記された領域。リージョンとも言う。
♪クロスフェード
リージョン同士をノイズなしでスムーズに繋ぐために用いる行程。前のリージョンのエンドをフェードアウトし次のリージョンの頭をフェードインする。
♪ゲート
ノイズなどの微小な音を消す・小さくするために用いられるエフェクト。
♪コーラス
主旋律を装飾するハーモニーなどの歌声。または、声や楽器に独特のうねりを付与する空間系エフェクトを指す。
♪コンデンサーマイク
高感度・高解像な音で録音できる。動作させるためにはファンタム電源という特殊な電力が必要。歌のレコーディングでの採用が多い。
♪コンプレッサー(コンプ)
設定値を超えた音量を圧縮して音量のムラを抑えるエフェクト。ミックスでの使用機会は多い。
さ行
♪サイドチェイン
DAW内で複数のトラックを連動させる機能。キックとベースに使用されることが多く、キックをトリガーにし、キックが鳴るタイミングに合わせてベースの低域を抑えることで、帯域被りを抑える。
♪サスティン
音の長さ・持続音のこと。テールともいう。
♪サビ
楽曲の中で最も盛る上がるセクションのこと。
♪サチュレーション
真空管・テープなどで発生する歪みを再現するエフェクト。
♪サンプリング
既存の曲・音源の一部を使用して楽曲を作ること。サンプリングに使われる標本化された音をサンプリング音源という。
♪サンプリングレート
アナログ信号からデジタル信号へ変換するときの1秒間のサンプリング処理回数のこと。単位は「kHz」で、数値が高いほど音の解像度が高くなる。
♪歯擦音
主に「さ行」の音で発生する耳に刺さる高域のノイズ。
♪センド
DAWで使用する場合は、原音のトラックにエフェクトを挿入した別トラックを混ぜる方式。たいていリバーブやディレイなどの空間系エフェクトに採用される。
♪指向性
マイクで集音する範囲・方向のこと。複数の指向性を選択できるマイクもある。
♪シンセサイザー(シンセ)
さまざまな楽器の音を合成して出力する楽器・装置。
♪Steinberg(スタインバーグ)
ドイツのソフトウェア会社。宅録向けのオーディオインターフェイスや、日本のシェアNo1のDAWであるCubaseで知られる。
♪Studio One(スタジオワン)
PreSonus社の近年ユーザーが増加しているDAW。幅広い音楽制作を高いレベルで実現できる。
♪ステレオ
モノラルより立体的に聞こえるように左右2つのスピーカーで音を再生する方式。
♪スレッショルド
主にコンプレッサーやゲートで使用され、効果が発動する設定値を指す。
♪スケール
キーに合わせた音階のこと。さまざまなスケールが存在する。
♪セッション(プロジェクト,ソング)
楽曲制作に使うファイル。通常は曲ごとにセッションを分けることが多い。
た行
♪ダイナミクス
音の強弱のこと。
♪ダイナミックEQ
ダイナミクスに合わせてゲイン量が変わるエフェクト。
♪ダイナミックマイク
低い感度を活かして楽器のピンポイント録音に適した高耐久なマイク。
♪DAW(Digital Audio Workstation)
ダウと略される。楽曲制作に使用するソフトウェアのこと。
♪宅録
自宅で録音すること。宅録におすすめの機材は下記の記事で紹介しています。
♪ダブリング
同じフレーズを重ねることで、厚みやコーラス感を出す技法。1つのトラックで擬似的にダブリング効果を与えるエフェクトをダブラーという。
♪チューナー
楽器の調律(チューニング)を行なうための装置。近年ではスマホのアプリも展開されている。
♪ディエッサー
高域成分をコプレッションするエフェクト。主にボーカルの歯擦音処理に使用される。
♪ディケイ
音の減衰部分のこと。
♪DTM(DeskTop Music)
パソコンを使用して楽曲制作を行なうこと。
♪ディレイ
入力された音を繰り返すエフェクト。ウェットな空間や山びこ効果を付与する。
♪db(デシベル)
音の大きさを表す単位。
♪デッド
反響音が限りなく少ない音の状態。
♪転調
1曲の中で部分的にキーが変わること。転調特有のメリハリを与えたり独特な雰囲気を変える。
♪トラック
DAW内で使う声や楽器など、各チャンネルのこと。
♪トランジェント
音のアタック部分の中でも、発せられた瞬間の音を指します。
♪ドンシャリ
中域がなく、低域と高域が強調された音。
な行
♪ニー
主にデジタルコンプレッサーに搭載され、かかり方を設定する値の1つ。圧縮した音を急激に圧縮するのがハードニー、緩やかに圧縮するのをソフトニーという。
♪ノート
音符のこと。
は行
♪倍音
基音の上に重なるたくさんの音のこと。
♪ハイパスフィルター
高い音域を通過させて低域をカットする。ローカットとほぼ同義。
♪Hi-Fi(ハイファイ)
原音に忠実に再生すること。現代的で上質な音を指すことが多い。
♪ハイレゾ(ハイレゾリューションオーディオ)
CDの音質以上(48kHz以上/24bit以上)のデジタル音源のこと。
♪パン
音の定位のこと。左右で聞こえる音の位置。
♪パンチアウト
部分的に録音をするときの録音を終了する機能。
♪パンチイン
部分的に録音をするときの録音を開始する機能。
♪バラ録り
バンドなどの場合は各パートを順番に別々で録音することを指す。
♪ピアノロール
MIDI編集やピッチ修正のときなどに使用するピアノ鍵盤が表示された画面のこと。直感的に音階を見て操作できる。
♪ピッチ
音程や音高のこと。音程を正しい位置に編集する作業を、ピッチシフト・ピッチ補正・ピッチ修正などという。
♪ビットレート
1秒間あたりのデータ量のこと。単位は「bit」で、数値が高いほど音量の解像度が高くなる。
♪フェーダー
主に音量を操作するために使われるスライダーのこと。
♪フェードアウト
徐々に音量を下げること。フェーダーで操作する場合やリージョンに直接書き込む場合がある。
♪フェードイン
徐々に音量を上げること。フェーダーで操作する場合やリージョンに直接書き込む場合がある。
♪フォルマント
声や楽器の周波数成分やその音独自の特徴のことを指す。主にピッチ補正のときに使用される。
♪プラグイン
DAW内で使用するエフェクトやソフト音源などのソフトウェアのこと。数多くのプラグインが展開されており拡張することができる。
♪ポップガード
ボーカル録音時に破裂音を軽減させる目的で使用されるもの。マイクと口元の間に設置する。
♪プリアンプ
入力されたノイズのある微小な音声信号を、大きくして低ノイズに出力する装置。
♪ブレイク
演奏時に全楽器が休符になる空白部分のこと。
♪ブレス
歌の息継ぎのこと。
♪ベロシティ
音の強弱のこと。
♪変拍子
1曲の中で拍子が変化すること。
♪ボイシング
和音における構成音の並び・高さ・間隔を変えること。
ま行
♪マスター(マスタートラック,マスターチャンネル,2MIX)
全てのトラックが集約されるステレオトラック。
♪マスタリング
マスタートラックの音質・音圧などを整えたり、曲の情報などを入力する、楽曲制作においての最終的な作業。
♪マルチバンドコンプレッサー
各帯域ごとに複数のコンプレッサーをかけるエフェクト。
♪ミキサー/コンソール
複数の音声信号を混ぜあわせ、音量や定位などを調整して出力する機器。
♪ミックス/ミキシング
録音された各トラックの音量・音質・定位やピッチ・リズムなどの補正を行ない、楽曲のクオリティを上げる作業。
♪MIDI(ミディ)
演奏情報をデータ化した規格。ソフト音源などをインサートして演奏させることができる。Musical Instruments Digital Interfaceの略。
♪モニター
楽曲制作に用いる、音がフラットで味付けされていない出力装置。モニターヘッドホンやモニタースピーカーなどがある。
や行
♪ユニゾン
複数の楽器・歌で同じ音程を演奏すること。オクターブ違いの音も含まれる。
♪UNIVERSAL AUDIO(ユニバーサルオーディオ)
世界的なアメリカの録音機器メーカー。apolloシリーズをはじめとしたオーディオインターフェイスなどで有名。
ら行
♪ラジオボイス
ラジオから出力されたような周波数レンジが狭く歪んだ音に加工された声。
♪リバーブ
残響音を加えてウェットな効果・空間を付与するエフェクト。音に広がりや奥行きふが出る。
♪リミッター
ピーク音量を超えないようにしつつ音源の密度を上げて音圧・迫力を出すエフェクト。
♪レイテンシー(遅延)
DAW使用時の実際に鳴った音とモニターに返る音の時差。
♪レシオ
コンプレッサーにおける、スレッショルドを超えた音をどの程度圧縮するかを決める値。
♪ローパスフィルター
低帯域の音を通過させて高域をカットする。ハイカットとほぼ同義。
わ行
♪WAV(ワブ)
音声データを記録するための非圧縮なファイル形式の1つ。楽曲制作で広く採用されている形式でもある。